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蜂蜜

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幻想的な森を舞台に、決して戻ることのない最愛の父を待ち続ける6歳の少年ユスフの成長を通して、人間の心の機微や親子のきずなを情感豊かに描く感 動作。デビューからわずか5作で現代トルコ映画界を代表する監督となった新鋭セミフ・カプランオールが、心に寂しさを抱きつつも、残された母を守るために 大人への第一歩を踏み出す少年ユスフのけなげで一生懸命な姿を、絵画のように神秘的な映像美とともに映し出す。第60回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞し たユスフ3部作の完結編となる本作に注目したい。

ストーリー:6歳のユスフは森林に囲まれた山岳で両親と一緒に暮らし、養蜂(ようほう) 家の父と森で過ごす時間が大好きだった。ある日、森のハチが姿を消してしまい、父はハチを捜しに森深くに入っていくが、その日を境にユスフの口から言葉が 失われてしまう。やがてユスフは、一人で幻想的な森の奥へ入っていくが……。

監督 カプランオール
出演:ボラ・アルタシュ/エルダル・ベシクチオール/トゥリン・オゼン
 

時を経たとて、時間は移ろいても 親子の絆は不思議である
森の中で両親とともに住む6歳のユスフ


演じる ボラ・アルタシュ

養蜂家の父親 ヤクプ演じるエルダル・ベシクチオール


森の高い木々に巣箱を仕掛けては蜂蜜採取


これが日々の糧となる 生計


ボクはパパが大好きなんだ
小学校で教科書を上手に読むでしょ そうするとさ
バッジが貰えるんだけど・・・
うん。ボクは このバッジが欲しいの 学校の授業で「よくできたとき」にもらうバッジ・・・
でさ。パパにお披露目したいんだ



あのね・・・森の蜜蜂が ある時に ごっそりいなくなっちゃったの
ミツバチがいなくなっちゃうって、 なんか 考えられないんだよね
でも・・・うん。とにかく 「ミツバチがいなくなった!!!!」のは事実だよ

パパは、蜜を探しに ミツバチ達のおうちを別のところに置きに行っちゃった

ボク・・・パパに言ったんだよ

「一緒に行きたい」って
でもパパは 「誰が家を守るのかな??」って 

パパが姿を消したんだよ。

僕は衝撃を受けた
教科書を読んでいた僕は、突然 吃音になっちゃったよ・・・
声・・・僕の声 上手に出てこなくなっちゃった

パパ・・・戻って来ないよ
ボク・・・どうすれば良いの????
ボク どんどん 変な 怖いものが 心に襲ってくるよ
ママはね。 とっても気丈にふるまっていたと思うな・・・

でもね。
ボクだって 男の子だし
パパと一緒に 蜂蜜の為に 山にも行ってたでしょ?
ママに 甘えてばかりじゃいられないかなって


ママは、ゼーラっていうの。
 演じる トゥリン・オゼン

ボクは 大っ嫌いなミルクを飲んで ママを元気にしたんだよ


神秘的な森の映像 
蜂の羽音、枝の折れる音 そう 自然に還る感覚

そう。物語の背景
近年のトルコにて起きていた蜜蜂の大量死
そして、質の良い蜂蜜の産地に持ち上がってしまったダム建設
現実のトルコの問題である

 

 

 1人幻想的な森の奥

  包まれるのは その香りと素敵な思い出

そして 体の中に息づいている 自然を改めて確認する


ユスフを主人公にした3部作で青年期を描いた「ミルク」、大人のユスフを描いた「卵」。大人のユスフを撮ってから、さかのぼって最後に本作が撮られたという。



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